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Pagesの縦書き文書がKindle出版でうまくいかなかった話

2018年の末ごろからこのブログ上で35回に渡って連載してきた、野宿遍路の回想録が無事電子書籍としてAmazonのKindleで出版されました。ダウンロードならワンコインの500円。Unlimited会員なら無料で読めますので、ぜひご覧になって見てください。過去を振り返ってますが、照準は未来です。

旅をふりかえる旅: 四国八十八ヶ所・野宿遍路の記憶
(2019-05-08)
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unlimitedは無料体験もあるので是非

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さて、Kindleで出版するにあったって、個人的にこだわりたかったのは縦書きにすること。個人出版の書籍を読むと横書きのものが多いが、どうもチープな感じがしてしまう。webコンテンツっぽくて軽いというか。

縦書きはやはり日本に置ける書籍の歴史を鑑みると、重厚感を与えるような気がするのだ(刷り込みと言われたらそれまでだが)。僕にとって本書はブログ本ではなくて「本」だったし、僕の本も10万字をしっかり超えてきたので、オーセンティックに縦書きにすることにした。個人的にも日本語は縦の方が読みやすいと思っているし。

しかしそこで色々と困ったことが起きたので、ここにまとめておこうと思う。macを使っている人でKindle出版を目論んでいる人の役に立てば幸いである(これは2019年5月現在の情報です)。

Pagesが縦書き機能をリリースした

ちょうどAppleがPagesの縦書き機能を発表して、なんとタイミングが良いのだろうかと思った。Kindle出版に対応しているepubファイルで書き出して、iBookで開いて見ると、あっという間に縦書きの電子書籍になったので、感動した。

電子書籍の細かい追加作業としては端末上で章の頭が常にページトップに表示されるように、章の終わりに「ページ区切り」を入れること。

そして、各章を見出し設定にして、それらを目次として抽出するだけだった。

そのはずだった。。。

Kindleにアップロードして見たらうまく表示されなかった

しかし、Kindleに試しにアップロードして表示を確認しようとしたところ、iBook上では縦型の書籍だったものが、横書きに戻ってしまった。しかもそれでいて右から左にページが進むという変な感じになってしまった。

別の方法を試してみる

これはきっとpagesの縦書き機能がまだアマゾンの方にうまく対応していないからだと推測した。一度横書きで出力した後に、Kindle出版用に縦書きに変更できることがグーグル検索で判明したので、その方法を試して見ることにした。

それはepubファイルをThe Unarchiverというソフト(無料でダウンロードできる)で解凍してその中のファイルに修正を加えるというものだ。

1.解凍したファイルの中のepb.opfをテキストで開く
2.<spine toc=”ncx”>を<spine page-progression-direction=”rtl” toc=”ncx”>に置き換える
3.cssフォルダ内のbook.cssをテキストで開く。
4.下記をbook.css内の最下部にペーストする

body {
-webkit-writing-mode: vertical-rl;
}

5.META-INF, mimetype, OPSの3つを選択して再び圧縮
6.生成された.zipファイルの拡張子を.epubに変更。

以下のサイトを参考にしました

Macで縦書きの電子書籍を完全無料で作る方法【2018年版】

しかしこれでもうまく行かなかった。

次は別のサイトを参考にして、上記の3の手順のbook.cssの最下部に以下の文字を書き加えて見た

body{
writing-mode: vertical-rl;
line-break: normal;
-epub-writing-mode: vertical-rl;
-webkit-writing-mode: vertical-rl;
-epub-line-break: normal;
-webkit-line-break: normal;
}

以下のサイトを参考にしました

MacのPagesでePub書き出して縦書き対応メモ

それでもうまく行かなかった。

挙げ句の果てには上記の書き加えるコードを減らして見たり、pagesで縦書きで出力した後にコードを追加して見たりと、10通り以上のトライを繰り返して見たが、どれもうまく行かなかった。

Kindle上で縦書きになっても左から右のページ移動になってしまったり、縦書きで右から左にできたかと思ったら、なぜかページが飛び飛びで表示されてしまうなどしたのだった。

結局全部やり直してでんでんコンバーターを使った

「でんでんコンバーター」とは、テキストファイルをアップロードすればepubファイルとして出力してくれるクラウド型のサービスだ。

でんでんコンバーター

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hただし、テキストファイルをでんでんコンバーター用に修正しなくてはならない。

・段落と段落の間は一行開ける
・見出しは前後にシャープをつける (例)「## 大見出し ##」「### 中見出し ###」
・ページ区切りは以下のようにイコールを入れる

でんでんコンバーターよりスクリーンショット

これだけ、と言いたいところだが、この修正を文章全体に入れねばならなかった。

さらには段落の頭にインデントを入れなくてはならない。pagesやwordなら簡単にできるが、テキストだとそんな機能がなかった。すると全ての段落頭にスペースを入れなくてはいけないということになる。

これら二つについてはcommand+Fで「改行」を検索し、「改行、改行、スペース」に置き換えることで解決することができた。改行を検索窓に入れるにはoption+returnを使う。

そうすることで

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい

となっているところを

 あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい

にすることに成功した。

そして見出しとページ区切りは一箇所づつ手打ちした。

あとは何度かepubに出力しては間違いをチェック。いらぬところにスペースが入ったりすると、うまくコンバートできなかったりする。

最後に出力したファイルを恐る恐るkindeにアップロードして見たら、今度はちゃんと縦書きで、右から左にページ移動してくれた。

第三者チェックをでんでんコンバーター用に修正する前にしてもらったことが心残りで、修正中に何かやらかしてしまっていないか心配したりもしたが、何度か流し読みをして大丈夫そうなので、ポチッと出版することにした。

出版裏話

出版日は5月12日にした。それは旧暦にすると4月8日で灌仏会、すなわち花祭り、すなわちブッダの誕生日だからだ。四国遍路の本なのだからブッダの誕生日に出す以外の選択肢がなくなってしまった。

でんでんコンバーターで作業をしていたのが5月9日。Kindleによるとアマゾンに並ぶまで最大72時間かかるというから、それでは9日中に出版申請しないとブッダの誕生日に間に合わなくなるかもしれない。そう思って9日に出版した。

昼過ぎに出版したら、その日の夕方には販売されていた(笑)

まあ、ジャンプが販売日より早く店頭に並ぶみたいな感じでいいじゃないか。しかもアマゾンの販売ページでは出版日は8日ということになっていた。どうも日本時間じゃないようだ

最後に本の内容紹介を載せておくことにする。紀行文的エッセイではあるものの、宗教書であり、哲学書でもあり、アンダーグラウンドのリーフレットでもあり、サバイバル本であり、たぶんビジネス書だとも思っている。

野宿遍路の経験をいつか自分なりに再評価したいと思い続けていたらあっという間に6年も経ってしまった。2013年の真夏に野宿で歩いた四国遍路。リアルタイムでは咀嚼しきれないほど濃密な35日間を6年越しに振り返る。

すでにスマホ時代に入っていて、簡単に地図や情報にアクセスできるようになり旅そのものの定義が変わり始めていた当時、僕は携帯回線を解約して電池も切れたiPhoneと共にオフラインで四国を歩いた。そこでの経験は全て日々したためていたわずかながらの日記を除いては、全て僕の目に焼きつき、耳に残り、脳裏を漂っている。それらを振り返ることで新たな思考に出会うという心象の旅路の記録が本書である。

過去を振り返ってはいるが、目線は未来にある。これからを生きるための思考の整理であると同時に創造だ。6年も経つとお遍路の鮮明さが失われているのではと思ったらそれは間違いで、当時の体験は現在の僕を形作っているし、むしろそれ以降の体験から得た知見によってついぞ言葉にできるような事も多いように感じている。

本書は、お遍路のことはもちろん、歩くこと、宗教、文化、自然、環境、地方創生など、この旅の経験があったからこそ得られた知見を自由に織り込んで綴った脱線型エッセイである。お遍路の話題から逸れ過ぎている章も多いが、お遍路というのは四国を歩いているようで、実は歩くものそれぞれの内面世界を歩いているのだと思う。

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百姓2.0/自給リスト(自足に限らず);野菜、米、塩、味噌、建築、トイレ、経済、国家、獣肉(拾い物)、書籍、映像、音楽 etc /自著『旅をふりかえる旅』https://amzn.to/2Wb1mNs、『下らない生き方』https://amzn.to/2ZEjgKf /
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