【あるもんで建築】4.基礎埋設と水平 〜コンポストトイレを小屋から持続可能な方法で作る

掘っ立て小屋の基礎を入れるための穴も掘ったし、基礎となる栗の木も焼いて防腐処理をした。次こそはその栗の木を掘っ立てる行程に入る。ここに来てやっと大地と建物を繋ぐ作業なだけに気合が入るところである。

Sponsered Link

穴に割った廃瓦を敷く

柱自体は50cm以上埋めるつもりだが、穴は約60cmの深さに掘ってある。それは穴の底部に石を敷いて建物の沈下防止を図るためだ。

さて、石なんてどこにある。地面を掘って一つ一つ集めるなんて馬鹿らしい。川から拾ってくるなんてことも考えたが、幸運にも廃コンクリート瓦を入手することができたので、これを金槌で割って使用することとする。

コンクリートは使いたくないと前回の記事でも語っているが、コンクリートを流し込んで大地を固めるのとは訳が違う。それに一度採掘した資源は再利用を繰り返すことで環境負荷を軽くすることができる。

それにしても現代社会は良質な中古品で溢れており、ブックオフやセカンドストリートなどリサイクルショップの店舗の増加の仕方は目を見張るものがある。新品の商品を買う理由はどんどんなくなっているように感じる。

また話を脱線させてしまった。しかしこの行程は単純だ、瓦を割って穴の底に敷くだけだ。そして50cmの所に印をつけて木切れ(馬鹿棒)で残りの深さを確認した。

穴に基礎を焼いた時の消し炭を入れる

基礎となる栗の木を焼いたのはこの建設地のすぐ脇だ。そこには炭化して真っ黒になった細かな消し炭が転がっている。これはちょうど良いと、穴の中に二掴みほど入れてみた。

炭には調湿、防腐、防虫、消臭、空気清浄、浄水など、環境改善に優れた効果があることはよく知られている。実は法隆寺や伊勢神宮をはじめとした神社仏閣の下には大量の木炭が埋められているのだ。

お寺や神社に行ってえも言われぬ感覚を覚えるのは実は炭の力のせいなのかもしれない。

栗の基礎を穴に立てる

いよいよ栗の丸太を穴に掘っ立てる。穴の位置は大雑把かつ基礎の径より少し大きめに掘っているので、ここでそれぞれの直角を調整することとする。

直角といっても正確な90度を出すつもりはない。大体だ。これ以降、それなりに尺や水平などを計りながら作業することとなるが、目的は精度を高めることではなく、建物を建てることだ。建築を職人技から庶民の業(ワザ)に取り戻すのもこの小屋作りの一つの目的だったりする。

さて、どうやって直角を出すか思案して思いついたのが、立てた基礎の中央に釘を打って、そこに麻紐を張る方法だ。そしてその張った紐の角に差し金を当ててみて目視で判断する。なんて大雑把なのだろう。

どっちみち丸太の断面も正確な円ではないのだから、中央を決めることだって不可能なのだ。だから直角が正確である必要などもともとない。大体でいい。その大体の直角を決めるために、穴の中の基礎を前後左右に動かして調整した。

しかし方法がそもそも大体なだけに、その大体の範囲内で最大限の精度を発揮する必要はある。まあどっかのタイミングで「これでいいや」となるのだが。

穴を埋め戻し鎮圧

基礎となる木の位置も無事に決まったので、穴を埋め戻す。まずは再び割ったコンクリート瓦を入れ、さらに、余っていた消し炭を入れた。これで10cmは積もったと思われる。あとは最初に掘り出した土を埋め戻した。

当然ながら埋め戻した大地は元のように固くないので鎮圧しなければならない。

ひとまず踵に全体重をかけて足踏みしたり、借りてきた杭打ち用の巨大なハンマーで地面を叩いてみた。土間を作る時のように丸太に取っ手をつけて地面を叩こうかと思ったが、折角埋めた基礎材にヒットして割ってしまいかねない。

Sponsered Link

そこで雨降って地固まるの要領で埋め戻した箇所にバケツで水を掛けてみた。この日の翌日は雨予報が出ていたので、それで更に固まってくれることだろう。

最終的には数度の雨を経て元の大地のようになれば良い。自然がやってくれることを無理してやることもなかろう。建築段階で基礎が大きく動いたりさえしなければ良いのだ。

基礎の水平を合わせる

さて、無事に四本の基礎材を埋設した訳だが、地面も水平でなければ、穴の深さもまちまちだし、埋めた丸太の長さも違うので、当然、水平は合っていない。上の写真のようにガタガタだ。これを切断して水平にするにはどうしたものか。

当初のイメージとしては基礎に木材を水平に打ち付けて、それをガイドにノコギリを入れようと思っていた。しかし手持ちの廃材木を地面の上に直接積み上げるだけで済むことが判明。

以下の写真のように基礎の前後を積み上げた木材ではさむ。それぞれの水平を出してガイドとする。前後のガイドに木材を渡して再び水平を確認した。

と言っても水平器を持っていないので、iphoneアプリで代用する(笑)。

デフォルトで入っている方位磁石アプリを開いて右にスワイプすると水平器になるのはあまり多くの人は知らないかもしれない。0度と1度の間がないので大雑把な水平しか取れないがそれで良い。

この後も製材されたような素直な木材を使うわけではないので、どうせ水平はずれるのだ。それは次回以降の更新を見ていただければわかって頂けると思う。

写真では見辛いが0度の時緑色になる。

 

床板を張る段階くらいまでにはどこかでちゃんとした水平器を調達しようと思うが、取り敢えずは「あるもので精神」を発揮してiphoneでどうにかしよう。

さて、水平のガイドが設置できたは良いが、これをノコギリでカットしなければならない。ここで切り口がひん曲がってしまったらせっかくの基礎埋設が水の泡になってしまいかねない。しかし今後もそんな重要な作業が続くのだから躊躇しても仕方がない。と、一思いにノコギリを入れる

人は概して「やればできる」もので、結構綺麗にカットすることができた。ガイドとなる材木をおさえてくれる人がここで登場。初めて人の手を借りたことになる。

そのほかの基礎もカットの終わった基礎と同じ高さ、かつ水平にする必要があるわけだが、これもうまいこと廃材を積み上げてガイドを作ることに成功。

地面が水平じゃないのでパズルのように異なる材を積み上げる。しかしこれが案外うまく行くものだ。以下の写真のように隣り合った基礎を同じ高さにできるように長い木材をあてがった。

4つ全ての基礎をこの要領でカットすることに成功した。

ぶっつけ本番のハンドカットではあるが、基礎の断面はiphone水平器によると精度は0度から1度。大工的には雑な仕事なのだろうが、個人的には大満足の出来だ。何度も言うが家づくりを素人の手に取り戻すのはこの建築の大きなテーマの一つなのだ。

完成した基礎

「プロの仕事」を施すためには適材適所の道具を使うことになるのだろうが、個人がそれら全てを揃えるのは現実的でない。まあギア好きな人なんかはどんどん買い揃えていくのかもしれないが。一方の「素人の仕事」とは汎用性の高い数少ない道具や周りにあるものでできる限りの精度を導き出すものなのかもしれない。

あの道具がないから出来ない、ではなくて、ある道具でできるやり方を選ぶ。ということ。

物ばかり増えて行くと言われがちな田舎暮らしにおいても、僕は常々ミニマリスト的思考で臨みたいと思っている。どうしても必要になるまではあるものでどうにかする。

今回施工した栗の基礎埋設のアイデアは以下のサイトよりいただいた。
新白河原人09 丸太小屋をつくる1 基礎
〜まずは栗の木の柱を立てる

これは漫画家の守村大氏がログハウスを建てるにあたっての一連の記録だ。規模は違うし、重機も使えば、防腐剤も使っているので、僕の方法論とは全く違うが、やっぱり誰かの実際の経験というのは参考になる。

僕の記事も誰かの参考になればこれ以上の幸せはないと思って作業を進めている。

Sponsered Link

Spread the love
百姓2.0/自給リスト(自足に限らず);野菜、米、塩、味噌、建築、トイレ、経済、国家、獣肉(拾い物)、書籍、映像、音楽 etc /自著『旅をふりかえる旅』https://amzn.to/2Wb1mNs、『下らない生き方』https://amzn.to/2ZEjgKf /
投稿を作成しました 117

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連する投稿

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る