【あるもんで建築】17.基礎が腐り始めている? 木材腐朽菌の対策 〜コンポストトイレを小屋から持続可能な方法で作る

前半は空梅雨の様相すら呈していた2018年の梅雨だったが、その終盤には西日本の各地に大災害を引き起こすまでの雨を降らせることとなった。

僕のいる場所は広島の山間部ながら起伏の少ないなだらかな山が連なる場所ゆえ、比較的大きな爪痕を残すことはなかった。しかし車で30分も走らせれば大きな被害を確認することができる。

恵の雨と、雨による災害はいつも紙一重だ。荒れた植林や伐採、護岸工事、日本各地のコンクリート化を考えるともはや人災と言った方が正確なケースも多い。植生の豊かな雑木林はどこも何事もなかったかのような平静さを保っているのだ。

そのような人災を引き起こさないために僕も家の周囲に対策を施し始めた。これは病気を防ぐために健康な食生活を営むことに似ている。

そんな降りしきる雨と飽和した湿度に晒されて、このトイレ小屋にもまた問題が浮上している。

雨が数日続くと掘っ立て基礎に白いものが付くことがあるのだ。カビだったらまだましなのだろうが、もしかすると木材腐朽菌かもしれない。泥はねもすごい。


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木材腐朽菌

木材腐朽菌とは文字通り木材を腐らせて朽ちさせる菌だ。

木材や竹、藁などの木質の植物の20~30パーセントを占めるリグニンはコンポストの山の中ですら堆肥化に時間がかかる物質である。

そんなリグニンをこの地球上で唯一完全に分解できるのがこの木材腐朽菌の一種である白色腐朽菌だ。リグニンが分解された後に残留するセルロースやヘミセルロースの白色が残るのがその名前の由来だそうだ。

シイタケ、ナメコ、エノキ、マイタケなど、身近なキノコも白色腐朽菌に分類されるようで、実はものすごい馴染み深い存在ではないか。

繁殖条件は適度の水分、温度、酸素、栄養分。

湿度85%以上、木材含水率が20%以上、温度は20 – 30℃、高温多湿で好気的条件下を好み、必要な栄養はリグニン、セルロース、ヘミセルロース。

セルロースもリグニンも分解する非選択的白色腐朽菌
優先的にリグニンを分解する選択的白色腐朽菌

他にも、セルロースやヘミセルロースを分解する褐色腐朽菌や、
白色や褐色ば分解できない含水率の高い木材に取り付く軟腐朽菌がいる。

wikipediaの木材腐朽金のページを大いに参考にさせていただいた。

これまで行った対策

基礎に選んだのは腐りにくい栗の木(のはずだった)

この掘っ立て小屋の基礎には栗の木を選んだ。

それは栗は天然の防腐、防湿、防虫効果があり、防腐処理をしないで使える唯一の木材として、昔から土台や枕木などに使われてきたからだ。

しかし、この木が栗でなくてコナラじゃないかという疑惑が出てから、今だにその疑義は晴れていない。栗とコナラは葉っぱと木の実は全く違うが、樹皮や断面からは見た目の判断が難しくなる。

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伐採されていたものを拾ったものなので樹皮と断面しか手がかりがないのだ。詳しい経緯は以下の記事を参照してもらいたい。

【あるもんで建築】2.木材調達 〜コンポストトイレを小屋から持続可能な方法で作る

栗であれば青森県の三内丸山遺跡のように縄文時代の柱が残っていたりするのだが。

しかし仮にこれが栗であろうが、コナラであろうが、表面を炭化させれば防腐効果を得られるはずだ。

しかし後悔先に立たないのであるが、もっと基礎をしっかり焦がしておけばよかったと後々思っている。

基礎を焼いている時は焼きすぎたらどうしようという思いが脳裏をよぎっていたため、あまり分厚く焦がすことができなかった。

普段から焚き火をしている経験からも、こんな太い丸太はそう簡単に焼き尽くされるわけはないのだが。

これから取れる対策

木屑を掃除する

工事に当たって鋸屑や木片はたくさんに出る。

これらは木材腐朽菌の餌となるので日常的に掃除することにしよう。

焚き火で燻す

これは今までもなんどもやってきているが、定期的に焚き火の煙で建物を燻しあげようと思う。前述した通り木片はたくさん出ることだし。

写真は犬のご飯を作っているところ。やはりただ燃やすだけでは勿体無いからね。

バーナーで炭化させる

流石に基礎の基礎の根元で焚き火をすることは憚れられるので、バーナーの炎で露出部を炭化させることにした。

今まで全て人力(木材を運ぶのに一度軽トラを使ったが)で作ってきたのに、ここにきてバーナーを使うのは妥協の始まりのような感が否めないのは事実だ。

しかしこれは「土台が腐り始めているかもしれない」という症状に対する西洋医学的対処療法だ。何もせずに取り返しがつかなくなるまで基礎が腐るなんてことは避けなければならない。

ひとまずはそこそこに焦げ目をつけて様子を見ることにする。さて、次のまとまった雨でどうなることやら。

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百姓2.0/自給リスト(自足に限らず);野菜、米、塩、味噌、建築、トイレ、経済、国家、獣肉(拾い物)、書籍、映像、音楽 etc /自著『旅をふりかえる旅』https://amzn.to/2Wb1mNs、『下らない生き方』https://amzn.to/2ZEjgKf /
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